李登輝先生の死去に寄せて…

木の哲人 窪寺伸浩 の「木の声を聞け」

お世話になっております。

木の哲人 窪寺伸浩 です。

少し前ですが、私の尊敬する台湾の李登輝先生が亡くなられました。
97歳でした。

李登輝という名は、台湾の政治、東アジアの政治情勢に関心を持つ人にとって、忘れてはならない重要な人物です。

 李登輝、台湾民主主義の父、台湾民族のモーゼ、民主台湾建国の父

様々な尊称を送ることができます。

台湾人と中国人の区別、台湾と中国は、別々の国であることを知らない多くの日本人にとって、李登輝先生が発つ、独特の光を飾ることはできないのかもしれません。

東アジアの指導者の中で、「私は、22歳まで日本人でした。首の下まで、すっかり日本でした。」といい、靖国神社に祀られている兄を訪ねる姿は、中国や韓国が示す、反日姿勢の中で、全く異質であり爽々しい一陣の風のような存在でありました。
台湾は、近代アジア史の中で、大日本帝国の「植民地」という形態をとりつつも、日本と共に一緒の道を歩んできました。
台湾の多くの人々は、敗戦を期に日本から撤退を余儀なくされた後にやってきた中国国民党の余りにひどい政治ぶりに、落胆したものです。

日本時代は、家に鍵をかけなくても泥棒も入らなかったが、国民党時代になってい泥棒が心配になったと言われています。
李登輝さんの愛弟子が今の蔡英文総統です。
コロナの被害を最小限に抑えている指導力振りは李登輝先生の『くんとう』によるものでしょう。

米中対立。
或いは、中国の自滅がいよいよ現実的になりつつある今。
台湾という私達日本人の真の友人の存在に気付く時です。
そして、その象徴的人物としての李登輝先生の死を悼むと共に、新しい日台の歴史を素晴らしいものにしましょう。 

関連記事一覧